森に行こう、木に触れよう

少し前のこと。
冬の植物園で
たくさんの木々に触れ、
その大きな存在感や生命力に
あらためて
手を合わせたくなりました。

多くの木に囲まれる時、
必ず意識にのぼるのが、

長い木の一生と
森全体の成長と変化です。

森は、そこに生きる
植物、樹木の種類が
変わっていくことで、
長い時間をかけて変化していきます。

何もなかった、裸の土地に
シダやコケ、草が生え、
そこにパイオニア(先駆性)の
樹木がやってきて
太陽の光をいっぱい浴びて
成長します。
これが森の最初の段階と言われています。

やがてパイオニアの木々は
後から成長した、
比較的少ない陽光でも
成長できる木に追い越され
だんだんと姿を消してゆきます。

そして森は、
おもに落葉高木が中心の
森になります。

そしてその森に、
こんどはさらに光が少なくても
成長できる木が
育つようになります。

これが極相と呼ばれる
森の最終段階です。

この最終段階の森は、
温暖な気候では、
常緑樹のシイ、カシ、タブの木など、

冷涼な気候では、
落葉樹のブナの極相林(原生林)に
変化してゆくとのこと。

日本では白神山地の
ブナの原生林は有名ですね。

この原生林は
8〜9千年前にできたと
言われています。

▲ △ ▲ △ ▲ △

先日の冬の植物園で、
落葉樹が
葉を落としているなか、
常緑高木の存在感は
圧倒的でした。

思わず手を合わせたくなったのは
青々とした葉をたくさんつけた、
スダジイやアカガシの巨木、

そして竜の鱗のような
樹皮を持つ
クロマツでした。

バッチフラワーの中には
樹木の花で作られたものも
数多くあります。

その中で、
アスペン、ラーチは
パイオニア・ツリー
(先駆性樹種)で、

寿命は環境にもよりますが、
割と短く、
数十年〜2百年くらいのようです。

一方、
オークやビーチは代表的な
落葉高木で、
樹齢も3百年以上になる
長寿の木です。

古代のイギリス(イングランド)の
南東部に広がっていた森は、
ほとんどがホーンビーム
(セイヨウシデ)だったとのこと。

古代の日本人と同じように
自然や植物、樹木を
神聖な存在ととらえていた
ケルト語を話す人々にとっても

森は神聖な場所であり、
同時に日々の暮らしに
身近な存在でもありました。

ケルト社会の中心的存在の
「ドルイド」と呼ばれた神官は、
オークの森に住み、祈り、儀式を行いました。

そして、受け取った「神の声」を
部族の平和や健康に
役立てていたと言われています。

部族の人々も、
「ベルティネ」と呼ばれる
初夏の光の祝祭では、

老若男女が森に入って、
一晩中 歌い、踊り、遊び歩いて
夜を明かしたという
記録が残っているそうです。

古代も今も、
人が森の中で感じる
神聖なものに触れる感覚や
心や意識が広がり、
引き上げられるような心地よさは、

樹木の香りや
マイナスイオンなど
物質的な要素だけでなく、

長い一生を送る
木や森の生命力に触れ、
私たちの生命力や意識と
響き合うことから
生まれるのでしょう。

樹木や森に比べたら
私たちはほんの短い間、
地上に生きている存在ですね。

もっと森に行こう、
もっと木に触れよう、

そんな思いを
強くしています。

暮らしに役立つケルトの知恵 4〜ケルトの季節の祝祭と植物信仰を学んで生かす〜

●第1回 1月31日(火)《春の始まり:インボルク》
●第2回 4月28日(金)《夏の始まり:ベルティネ》
●第3回 7月28日(金)《収穫祭:ルーナサ》
●第4回 10月31日(火)《冬(新年)の始まり:サウィン》
オンライン生配信19:30~21:30/録画受講可能

主催 mahinapharmacy

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