8月1日:ケルトの祝祭日「ルーナサ」

今日8月1日、
ケルトの暦では
収穫を祝う「ルーナサ」の祝祭日です。

ケルトも日本も同じ
農耕民族なので、
暦や自然に対する考え方に
多くの共通する要素があります。

太陰太陽暦で
季節の節目に祭りをおこない、
自然の神々に恵みを感謝し
祈りを捧げていました。

ケルトの暦では
おもに一年を13に分けて
各月に象徴する樹木(守護樹)を
割り当てていたという説があります。

「大陸のケルト」(おもにガリアと呼ばれる
フランスやスペイン北部の地域)の暦と
「島のケルト」(アイルランドを中心にした地域)では
その樹木の種類も違うのですが、
どちらの暦にも
バッチフラワーの樹木が多く登場しています。

一説によると
島のケルトの暦で
ルーナサの季節は
ホリー(セイヨウヒイラギ)の月にあたります。

ルーナサは
ケルト(主にアイルランド)神話の
太陽神ルーにちなみ、
実りを与えてくれた光の神に
感謝を捧げる日です。

と同時に、
地下の異界の存在への感謝と祈りを
捧げるお祭りでもありました。

人々は、収穫した穂麦で
乙女の人形を作りました。

穂麦の人形は
光が与えてくれた豊かな実りの
象徴であり、

と同時に、
その成長を支えてくれた
大地(闇の異界)の精霊や
女神の力に対する
感謝と祈りの意味合いも
含まれていました。

天から授かった実り(種子)を
大地に抱いて育てて次の収穫に
つなげるのは大地の力です。

実際に光が豊かに穀物を
育てている間、

地下世界でもその成長を
支えていた
大地の精霊や女神がいると
信じられていました。

太陽神ルーの育ての母親
タルティウは、
荒地や森を開墾して
力尽きて亡くなった女神です。

ルーが母を埋葬したその土地は
豊かに実りをつけ続けたと
言われています。

また別の大地の精霊は
収穫の時期になると
穀物の詰まった大袋を担いで、
人々に配って回ったという
伝承もあるそうです。

穂麦の乙女の人形は
次の世代に命をつむぐ
象徴でもありました。

ルーナサの日には
若い男女のお見合いも行われ、
共同体の決まり事を定めて
結束を強める集会も行われた
とのこと。

収穫を祝うだけでなく、
次の祝祭サウィン(11/1)から
始まる闇の半年を含む「未来」を
見越した準備をし、
共同体の結びつきを強める日が
ルーナサの祝祭日でした。

今日8月1日は
ケルトの人にとって
とても大切な節目の日。

「光と闇」「天と地」「死と再生」
という両極の考えを
持ちながら過ごしていた
ケルトの人の生き方は、

黒・白をはっきり分け、
目に見えるものしか信じない思考で
たちゆかなくなった今の私たちに
とても大切なメッセージを
含んでいます。

相対するものを区別するのではなく
共存する、というメッセージは
今、私たちの社会でも
多くの人に語られています。

先日のこと。
人気のテレビドラマでも
同じメッセージに出会いました。
とても素敵なことばでした。
このことばについては
明日投稿しますね。

バッチフラワー・ポスター講座
8月8日(日)13:00〜17:00


主催:mahina pharmacy

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