木と人間4

日本とケルトは
遠く離れていますが、
共通する要素があます。

その一つは、
農耕と牧畜をおこなって
暮らしていたこと。

また、自然の中に
神の存在を信じて祈りをささげ、
豊穣と健康を願ったことです。

ケルトが繁栄し
中央ヨーロッパに広がった時代は
日本の弥生時代にあたります。

稲作が始まったことから
定住するようになり、
リーダーの必要性が出て
身分の差ができました。

卑弥呼が
邪馬台国の女王になったのも
弥生時代のことです。

一方、ケルトの人は
国家を持たず、
部族社会として暮らしました。

社会には3つの階級がありました。

首長の下に、
・戦士(貴族)
・平民、
・ドルイドです。

ドルイドは、
自然崇拝の儀式や、
自然からの啓示を
人々の暮らしに反映させ
社会を整え導くことのすべてを
担っていました。

医者であり、語り手、指導司祭などの
重要な役割を果たし、
部族の中心として
尊敬されていました。

部族の歴史や
生きる上での多くの知識を
詩にして(文字に残さず)
次の世代に伝えました。

彼らは
月の動きをもとに
暦を作っていた、という説があります。

その中には、太陽の運行
(冬至・春分・夏至・秋分や
季節の始まりなど)も
含まれていました。

それぞれの月に、
その月を司る守護樹を当て、

月と木と、
その月に生まれた人を
関連づけました。

ケルトの人の心の底には
遠く離れた日本人と同様に
自然を敬う気持ちがあり、
自然と調和して暮らしていた、と
言われています。

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