ケルトの暦で
新年が明けました。
おめでとうございます。
遠く離れた日本で
ケルトの新年を祝うのは
ちょっと違和感がある方も
いらっしゃるかもしれません。
正直、わたし自身もゼロではありません。
でも、それでもなぜか
祝いたい気持ちがあるのが
不思議なところです。
わたしと同じような人が
まわりには多いように思います。
「なぜだかわからないけれど、
好き、惹かれる」という人たち。
アイルランドや英国のウェールズ、
フランスのブルターニュ地方などに残る
ケルト文化に親しみを感じる人たちです。
なぜでしょうか?
「好き」に理由など
ないのかもしれません。
または、あるとしても
きっと一言では語れない、
さまざまな要素があると思います。
フラワーエッセンス、
アロマテラピーなどの
植物療法を利用し愛する人は、
薬草療法の観点からも
興味が尽きず、
深い親しみがあるでしょう。
日本で学ぶ
西洋の薬草療法は、
主にヨーロッパで生まれたものです。
この地域の文化の根底には
古代のケルト文化が流れています。
そして、
豊かな自然環境で育まれる植物を
人間が心身の健康に
役立てたもとには、
自然を畏敬し崇拝する
信仰がありました。
日本にも古くから
自然の神羅万象に神の存在を見る
自然信仰があります。
「自然信仰」は
ケルトと日本を結ぶ
ひとつのキーワードであるようです。
もう数年前のこと。
ケルト研究の第一人者、
鶴岡真弓先生の
お話を伺う機会がありました。
下北沢のブックショップで
映画監督・写真家の赤阪友昭氏との
トークショーに伺った時のことです。
記憶が定かではないのですが、
旧知の仲のお二人が
ケルトと日本に共通する
世界観、死生観を
映像とともに語ってくださる会でした。
初めて生でお聞きする鶴岡先生の
明晰で情熱的なお話と
気さくでマイペースなお人柄に魅了され、
一方の赤阪さんは
アラスカやモンゴル、ハワイ他で
現地の自然や人々との交流を通して
その生活ぶりや自然との付き合い方、
その土地の自然のありようの瞬間を
撮影してこられた
気鋭の写真家です。
日本の原初の
信仰や祭祀儀礼をテーマにした
撮影もされてきた方。
お二人ならではの経験に基づくお話は
興味深くエキサイティングで、
一晩中お聞きしたいような内容だったと
記憶しています。
そのお話の根底にあったのは、
ケルトと日本、
世界の原始社会は
「自然信仰」という共通の要素で
結ばれている、ということでした。
日本とケルトは、
ユーラシア大陸の
西の端と東の端にありながら、
自然への信仰を共通に持つことで
「合わせ鏡のように
響き合っている」ということ。
ケルトはキリスト教を受容し、
人々の意識には
キリスト教に根差した
世界観があるのと同時に、
その根底には
古代から息づく自然信仰がある。
それは
無意識深くに残っていると言った方が
近いのかもしれません。
同様に、日本は仏教を受け入れながら、
いまだに自然に対する信仰は
何の違和感もなく残っています。
お正月や冠婚葬祭などの
節目に神仏に祈ることと、
山や川や木々など
自然に対する信仰が
私たちの中で
対立することはないでしょう。
そんな要素も、
双方で生み出されたかたち(デザイン)や
奏でられる音(音楽)が
親和性のある響きを持ち、
私たちに懐かしく、
親しみ深く
感じられるのかもしれません。
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11月1日、
ケルトの一年の始まりを
あなたはどんな気持ちで迎えていますか?
闇が一番深くなる冬至まで
あと51日。
冬至は
死と再生、復活の大きな節目です。
この日を境に
「光」の時間が長くなっていきます。
この自然のめぐりを
ケルトの言い伝えにあるように、
見えない存在や自然の力を後押しに
大切に過ごして生きたいですね。
いつもの意識をすこし広げて
「よい・わるい」
「~すべき」という
自分にプレッシャーをかける
「枠」を外し、
「本当に大切にしたいこと」を中心に
過ごして生きたいものです。
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