●エルムの希望
バッチフラワーの
植物の一つ、エルムの木
(オウシュウニレ Ulmus procera)は、
ニレ立枯病(オランダエルム病)という
伝染病の流行でほぼ見られなくなったと言われています。
『バッチのフラワーレメディー
植物のかたちとはたらき』
(ジュリアン・バーナード、英国f.r.p.、原書出版2002年)には、
エルムは、
1990年までに絶滅したかに見えても、
実は生き続けていて、
再び成長する木が多くあり、
樹齢30年のエルムが
再び花を咲かせているという
嬉しい事実と、
木は根で繋がっているため、
病気も根を通じて伝染し、
病害が続いていることが
記されています。
昨年に出版された
『フラワーエッセンス事典』
(王由衣、BAB出版)には、
現在、病気に耐性のある栽培種が作られ、
再び森に戻す努力が続けられていると
書かれていました。
「それはよかった」とほっとする反面、
もとの種が減っている事実は
やはり残念でした。
バッチフラワーのエルムは
これからどうなるのだろう、と
気がかりに思いながら、
情報を得られないでいました。
先日出会った
『樹木の恵みと人間の歴史
石器時代の木道からトトロの森まで』
(ウィリアム・ブラナント・ローガン、築地書館、2022年)に
エルムの記述がありました。
Ulmus procera の復活については
書かれていませんでしたが、
この種について
新しい視点を得ることができました。
植物学では
バッチフラワーの種、
Ulumus procera(オウシュウニレ)は
Ulmus minor に含まれるとのこと。
変異が起こりやすく、
U. minor には
数百に上る亜種があり、
イングランド東部の
エセックスだけでも
27の亜種が
あるそうです。
この変異の起こりやすさが、
病気を乗り越える
ひとつの鍵になっているようです。
春の初めにつける花は
実になっても、
ほとんどが発芽せず、
木が地中の根を伸ばして
ひこばえを茂らせます。
ひこばえは、
森の中でほかの木々と
競争することはなく、
(根は地中で
ほかの木の間をぬって
伸びていきます)
周りの木が倒れて
林床に光が届いた時
真っ先に芽を出して成長します。
たまに種子から発芽した
異なる遺伝子を持つ若木が
生き延びて成長すると、
形や大きさの違う
変異が育っていきます。
エルムは古代から
栄養豊富な家畜の飼料や
人間の食糧としても用いられ、
人間に愛されて
植えられてきました。
病気の大発生は
これまでにも
何度かあり、
およそ5千年前の
新石器時代や
中世にも2度、
数が激減した時期がありながら
生き延びてきたそうです。
地中に根を広げて
新しい枝を生み出すことと、
少ない確率ですが、
種子から発芽した苗が
成長すること。
その両方を力にしてエルムは
これからも
病気をはねのけて
生き続けるのでしょう。
バッチフラワーのエルム
Ulumus procera(オウシュウニレ)にも
ぜひとも病気を乗り越えて
生き続けて欲しいものです。
エルムの花が咲く季節も
もうすぐです。
変わった形をした花が
高い木の枝先に無数につき、
枝全体を茶色がかった
ピンク色に彩ります。
今は季節的にも
変化の中で不安定になりがちな時。
エルムの花のエッセンスは
私たちの不安をしずめ、
本来すべきことに
意識を向けて行動するための
穏やかで力強い後押しに
なってくれるでしょう。
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